◆第2話 春が来た!デンマークのイースター◆

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◆第2話 春が来た!デンマークのイースター◆

暗く長い冬が終わり、春がやってきました!

春を告げる黄色いお花


デンマークの冬は、それはもう長く暗いのです。
11月頃からひたすら雪が降り、つもった雪は3月になっても消えません。私の部屋は地下にあるのですが、部屋の窓から見える景色は、
秋からずっと、どんより曇り空と雪のまま・・・。
そんなある日、お庭の芝生に小さな黄色い花が咲いているのに
気がつきました。
ママに聞いてみると、「エランティス」という名前だそう。ポースケの時期に咲く、デンマークの初春を代表するお花です。(「イースター」は、デンマーク語で「ポースケ(påske)」と言います。)
デンマークにもやっと春がきたようです。

 

 

 

秘密のお手紙「ゲッケブレウ」


ある朝起きると、ドアに小さな紙がはさまっていました。
私と長女のイラは手紙を書いて送りあうのが好きで、短いメモをお互いの部屋のドアにこっそりはさんで置く、ということをよくやっていたので、またイラちゃんから手紙がきたのかな、と私は思いました。
手紙を開けてみると、可愛い切り絵でした。ちいさくて可愛い字でこう書いてあります。
「Kimikoに春のおしらせだよ!わたしはだーれだ?もしわかったらおしえてね。チョコレートもくれたらうれしいな。☆☆☆☆☆」

この手紙は「ゲッケブレウ(gækkebrev)」と呼ばれる、デンマーク特有のイースターの習わしでした。
差出人は、自分の名前を書く代わりに、星やハートなどのマークを名前のアルファベットの数だけ書くのです(Kimikoなら星が6個で☆☆☆☆☆☆となります)。
イースターの日までに受取人が差出人を当てられたら、手紙の受取人はイースターエッグをもらえます。当てられなかったら、差出人がイースターエッグをもらえます。
イースターエッグといっても、ほんとうの卵ではなく、もらえるのはうさぎやひよこの絵が書かれた卵型のチョコレートです。

受け取った手紙をもう一度見てみると、星マークが5つ。
思ったとおり、イラちゃんの文字数にぴったりです。
そこで私も、イラちゃん宛てにゲッケブレウを作ってみることにしました。
正方形の紙を三角形に折って、適当に切ってみます。広げてみると、不思議な模様のゲッケブレウが完成!
そっとイラちゃんの部屋のドアに挟んでおきました。

 

イースターのお楽しみ


デンマークのポースケはそんなに盛大な行事ではないのですが、ゲッケブレウと並んで欠かせないものがあと二つ。
まず、春を彩るお花たちです。
冒頭でエランティスを挙げましたが、他にもラッパスイセンとスノードロップが有名です。ゲッケブレウにスノードッロップを貼り付けて送ることも。
もうひとつが、ポースケブリュッグ(Påskebryg)。
普通よりもアルコール度数が高めの、ツボルグというデンマークのビールです。
子どもたちがチョコレートを味わっている間、大人たちは、ひよこのラベルがついたこのビールを楽しみます。

ポースケ当日には、イラちゃんにチョコレートをあげて、私もイラちゃんからうさぎと卵の形をしたマシュマロをもらいました。
デンマーク人みんながちょっとそわそわ、わくわくしている、本格的な春が来る前のこの季節が私は大好きです!

※イースターは春の到来を祝うキリスト教のお祭り。イースターの日は毎年ずれていくので、2011年は4月24日の日曜日です。

 

◆Kimikoプロフィール

静岡県出身の20代女性。2009年、デンマーク語を学ぶため、オペアを開始。コペンハーゲンから少し北の高級住宅地の一軒家に住み込みで、0歳から9歳までの子どもたちのベビーシッターと家事を一手に引き受けつつ、午後はデンマーク語の語学学校へ約1年間通う。

※ 記事は実話を基に再構成しており登場人物は仮名です
※ これはデンマークで学ぶ手段のひとつ、オペアとデンマーク人のライフスタイルを紹介する記事であり、弊局がオペア制度を奨励するものではありません

 

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